事業計画及び実施状況

  • 1-1.全学共通のAP・CP・DPの策定

  •  全学共通の3方針(AP・CP・DP)の策定にあたっては、この大学教育再生加速プログラムの全ての実施項目の根幹(目指すべき目的の指標)となることから、本学が目指す人材育成の形として掲げる『Ⅰ.自ら立つ力』『Ⅱ.異文化と交わる力』『Ⅲ.未来を創り実践する力』『Ⅳ.チームで協働する力を備えた人材育成(輩出)の実現』を目指すために、全学アドミッションポリシー・全学カリキュラムポリシーをそれぞれ入試委員会・教務部委員会で協議し、最終的には全学の教育・研究に関する最高意思決定機関である「教育研究審議会」において、審議承認を受けました。

  •  
  •  全学共通の3方針の策定を受け、各学部・各学科における教育方針の中で、新たに策定された3方針を常に念頭におきつつ、学生に対する教育活動(授業・指導等)を実施していくことで確認がなされました。また、本プログラムを推進していく「大学教育再生加速プログラム推進室(以下、AP推進室)」では、特に本学を修了する段階で学生の質的保証を達成するために、AP推進室が取組む諸分野での検証の指標として活用しており、更にその要因分析を行うことを常に意識して事業に取組んでいます。(学修行動調査・教育ポートフォリオ・実践型教育の評価等)

  • 1-2.シラバスの記載内容の整備

     本学のシラバス様式については、「事前・事後学修」を学生に説明する欄が不足していたため、シラバス改正の協議がなされ、様式変更について、H28年度予算計上することが承認された。

事業計画及び実施状況

2-1.学修行動調査実施

調査目的と方法
 本学学生の学修成果及び授業外学修時間、大学授業全体の満足度等を把握する必要性に応じ、従来の学生調査を参考に調査用紙を作成し、一部の学生を対象に配布・回収を行いました。(実施期間H28.1-2)

対象者属性
 1,265名(全学生の20.7%)の学生から調査用紙を回収しました。(学年分布は1学年243名、2学年364名、3学年364名、4学年277名、無記入17名)



結果
 授業外学修時間については、1週間のおおよその学修時間を①通常授業期間中、②試験期間中、③夏季・冬季休暇中の3期間について調査し、平均7.02時間となりました。また、北九州市立大学の学位授与方針に基づき学修到達度を調査した結果、いくつかの項目でポイントの高い学科もありましたが、学年別では差がなく、あまり有意な傾向は見られませんでした。
 満足度調査については、全体で満足とやや満足で45%、どちらともいえないが41%、やや不満と不満で13%という結果になりました。
  
H28年度への展開
 本調査結果を受けて、授業外学修時間についてはH27年度の数値目標はクリアすることができました。一方で、学科による時間数の偏りが見られるため、次年度以降ではFD研修や学内広報等によって各学科に的確な情報提供を行う機会を積極的に設け、各学科に応じた対策を検討するきっかけづくりが求められるでしょう。なお、今後継続的な実態把握が求められることから、H28年度以来の調査は、北九大ポータルのログイン時に実施できるようシステム構築を進めています。

2-2.学内アンケート、統一化の協議

 学内アンケートの統一化に向けてAP推進室会議及びAP運営委員会にて協議を行っています。学内で実施されているアンケートには重複する内容が多数存在するため、学生の負担を減らし、効率よく実態を把握することが重要であるため現在実施されているアンケート内容を整理し、調査時期を適切な時期に設定します。

事業計画及び実施状況

  •  本学では、「公立大学法人北九州市立大学 教育の3つの方針」の学位授与方針(DP)にて4つの観点(①知識・理解、②技能、③思考・判断・表現、④関心・意欲・態度)を設定しています。教育ポートフォリオシステムは、学生毎に4つの観点に関わる能力等の修得状況を段階的に測定して学生の学修成果の可視化を図り、学生自身がその可視化された情報に基づいて自分の学修成果に関する省察を行うものです。これにより、教員は学生の学修成果を確認し、学修成果の振り返りに対してフィードバックを与えることができます。また、本システムを活用することで、本学が提供するカリキュラムや授業の問題点を見出すためのデータを蓄積することが可能となり、本学の教育分野におけるPDCAサイクルの確立に寄与することが期待されます。

  •  本学では、Maharaをベースとしたシステムを構築し、標準機能で不足している機能については別途開発を行っている段階です。

 開発画面の例

事業計画及び実施状況

  • 4-1.実践型教育の多面評価指標及び測定方法について

  • ①質問紙調査(第1学期調査:H27.6、第2学期調査:H28.1)
  • 調査目的と方法

  •  本学は「地域に根ざすこと」を特色として据え、実践型教育活動に力を入れています。しかし、これまで活動を行った学生の成長や成果を捉える指標が定められていなかったことから、AP事業を通じて北九大独自の実践型教育活動の学生評価指標を作成しました。調査内容は地域創生学群で用いられてきた、30項目からなる「地創力」を基盤とし、本学で特に積極的に実践型教育活動を実施している国際環境工学部生(1学年のみ)、地域創生学群生、421Lab.活動参加学生を対象として、調査を実施しました。

    対象者属性

  •  第1学期調査では610名、第2学期調査では530名の学生から調査用紙を回収しました。2期にわたり回答した学生は425名、学年分布は1学年235名、2学年102名、3学年81名、4学年7名、所属分布は、国際環境工学部生107名、地域創生学群生192名、421Lab.活動参加学生126名でした。

    結果

  •  「地創力」30項目は因子分析(主因子法、プロマックス回転)の結果、5因子23項目が抽出されました。全学で行われる実践型教育活動で調査を進めていくことが期待されるため、名称を「実践活動力」と改め、今後使用することにしています。また、実践型教育活動を通じた成長を意識づけるために、一部のグループを対象に本調査結果を用いた振り返り研修を行いました。

    H28年度への展開

  •  本調査結果及び振り返り研修の学生からの意見を受けて、5因子23項目からなる「実践活動力」には更なる改訂が必要といえます。実践型教育活動を通じて成長すると考えられる能力は多種多様ですが、その中でも北九大として特に注目したい能力を模索し、測定指標として確立していくことが求められるでしょう。なお、調査は次年度以降も紙ベースにより実施する予定ですが、フィードバックに関しては北九大教育ポートフォリオシステム内で行えるよう準備を進めているところです。

  • ②質問紙と面談での多面評価(評価測定方法の検討)
  •  学生の多面評価及び評価測定方法の設定においては、一部の学生(先述の調査回答者より抽出の27名)に対し、活動成果と能力向上について教員による「面談」を試験実施し、学生評価方法としての検証を行いました。その上で、「質問紙による多面評価(自己、プロジェクトメンバー、担当教員、地域の受入先からの評価)」と「教員とのフィードバック面談」という仕組みで、H28年度に一部のプロジェクトで測定を実施する準備を整えました。 

  • 4-2.社会波及効果測定指標開発について

  • H27年度の成果

  •  本学の実践型教育活動がもたらす社会波及効果について、測定指標を検討しています。まずはじめに、社会波及効果の定義が明確でないことから、用語の意味や効果の範囲について検討しました。「北九州市立大学における実践型教育活動が、北九州市の地域にどのような影響や効果を与えているかを定量的に測定すること」を目標として位置づけ、本学独自の測定指標の確立を目指すこととしました。次に測定指標ですが、対象者を活動学生及び各活動に関わる関係者に区分し、それぞれに対し調査項目を設定することとしました。本学には20を超える実践型教育活動がプロジェクトとして動いているため、各活動から成果データを集め、どのような社会波及効果が見られるのかを予測することは非常に困難です。したがって、学生を対象とした調査ではレポートを提出してもらうことで計量テキスト分析を実施し、実態を把握する予定にしています。

  • H28年度への展開

  •  学生への調査、関係者への調査、共に試行的に実施することを予定しています。

事業計画及び実施状況

  • H27年度の成果

  •  学内広報紙としてえいぴー通信を作成・発行し、学内教職員及び学生を対象に配布、掲示を行うことでAP事業の周知や理解を図っています。H27年度は5月、7月、9月、12月、2月と計5号を発行、各号380部を印刷し周知活動を行いました。

    H28年度への展開

  •  次年度もえいぴー通信の作成・発行を継続する予定です。特にH28年度はFD活動を積極的に進めていくことからも、広報関係の媒体を有効に活用することで学内外への周知を行っていきます。

  • LinkIcon創刊号(2015年5月)





事業計画及び実施状況

    •  『大学教育再生加速プログラムフォーラム -地域連携教育における「経験」と「学修」-』と題し、H28年1月23日(土)、北九州市立商工貿易会館にて開催しました。本学FD委員会共催でFD活動と位置付け、地域共生教育センターと合同企画することで、学生・地域受入先関係者・本学内外の教育機関関係者など158名が参加下さいました。内容は、「学生による地域活動発表と表彰」「早稲田大学 岩井雪乃准教授によるご講演『体験を学びに変える』」「本学AP活動概要のご報告」でした。

    •  広報という点では、チラシを全国の国公私立大学や北九州市内の高校へ送付、開催情報を市政だよりや大学HPへ掲載するなどして周知を行いました。教育機関関係者や地域の関係者などの参加は55名あり、一定の成果を得ることができました。

事業計画及び実施状況

 FDという点では、本学FD委員会の共催とした上で、実践型教育における学生の活動を知ること・体験の内省的考察や言語化を先駆的に研究しておられる岩井先生のご講演により授業改善への気付きを得ること・AP事業内容について知ることなど、FDの効果を期待する内容構成としました。学内教職員の参加は多いとは言えず、FD活動を通じた本学教職員へのフィードバック(意識改革)は今後の課題といえます。AP事業そのものの周知、調査・分析結果の報告、今後本学に展開していく仕組みの説明、必要な知識やスキルの研修等、優先順位をつけて順次実施していきます。